退職金を受け取ったときは、所得税・住民税がかかります。ただし、退職金の性格から、税制上優遇措置が設けられており、給与などにかかる 税金よりも低い税金ですむようになっています。
また、退職金は「分離課税」といって、他の所得と合算しなくても良いこととされています。所得税は「累進課税」ですから所得が多ければ多いほど高い税率が かかります。退職金は他の所得と合算しないで計算することができるため、より低い税率ですむことになります。
( 退職金の金額 − 退職所得控除額 ) x 1/2
勤続年数により、次のように計算します。
| 勤続年数 | 退職所得控除額の計算 |
| 20年以下の場合 | 勤続年数x40万円 (最低80万円) |
| 20年超の場合 | 勤続年数x70万円−600万円 |
年数に端数が出たときは切り上げます。たとえば3年4ヶ月は4年として計算します。
Aさんは定年退職し、退職金2,500万円を受け取りました。
Aさんの勤続年数は35年7ヶ月です。
退職所得控除額 : 70万円x36年−600万円=1,920万円
退職所得金額 : (2,500万円−1,920万円)x1/2=290万円
所得税額 : 290万円x10%=29万円
(注)税率は退職所得金額により異なります。設例の場合、10%になります。
退職所得は、分離課税で計算したほうが得の場合が多いのですが、実際は総合課税でもOKです。総合課税のほうが得の場合もあります。給与が高く、退職金が極端に少ない 場合、などいくつかのケースが考えられます。頭で考えるより、実際に計算をしてみるほうが早いでしょう。有利なほうを選べばよいのです。